フィリピン登録電気技師。25年以上にわたる、システムづくりの担い手。
ルエル・アビオンはSpiceWorxの共同創業者であり、同社のAIへの転換を牽引するアーキテクトです。フィリピン登録電気技師(R.E.E.)として訓練を受け、25年以上にわたってソフトウェアとシステムを構築してきました。日本での産業R&D(研究開発)から、今日SpiceWorxが提供するクラウド・AIプラットフォームまで。
彼は2001年、妻であり共同創業者であったアビーとともに会社を立ち上げました。彼女が人と文化をつなぐ橋を築き、彼がその下を支えるシステムを築きました。技術的な深さと、人への理解が組み合わさったそのパートナーシップは、今もSpiceWorxの土台であり続けています。
産業R&DからAIシステムへ
厳しく鍛えられた、エンジニアリングの土台。
ルエルのエンジニアとしての原点は、深いところにあります。1990年代後半、彼は日本・平塚の住友重機械工業のR&D部門でシステムエンジニアとして働き、レーザー溶接機や産業用ロボットのための監視・制御ソフトウェアをCおよびC++で開発しました。独自のロボットコントローラーをDOSからWindowsへ移植し、精度を重んじる日本のエンジニアリング文化の中で、オブジェクト指向設計を徹底的に身につけました。その土台は、今も彼のシステム設計のあり方に表れています。
フィリピンに戻った彼は、2001年のSpiceWorx創業以前から、創業まもない企業のためにWebシステムを構築していました。クラウドが当たり前になるずっと前の2013年から本番環境のサーバーレス基盤を運用する、早期のAWS導入者でもありました。その間、ReactJS、Next.js、Java、ASP.NETでフルスタックのアプリケーションを提供し、企業クライアントが何度も戻ってくるような長期的なホスティングとサポートを担ってきました。
今、彼が手がけるもの
実践的なAIシステムを、はじめから終わりまで。
現在ルエルはAIシステムアーキテクトとして働いており、そこにこそ最もやりがいを感じています。彼は本番環境のRAG(検索拡張生成)システムを設計・構築しています。ドキュメントの取り込み、ベクトル検索、そしてLLMによる回答生成を結びつけ、企業が本当に頼れるナレッジアシスタントへと仕立て上げます。電気機器メーカーや産業用機器の販売業者向けに、投資の前に確かな成果を見たいと考えるクライアントのためのAIナレッジアシスタントのデモも構築してきました。
彼は、自らが提供するものを自ら実践しています。SpiceWorx.com自体、Claude・Codex・ChatGPTを用いたAI支援の開発ワークフローで、はじめから終わりまで構築されており、彼がクライアントのプロジェクトに持ち込むアプローチの実例となっています。彼の関わり方は、アーキテクチャ設計やモデル選定から、デプロイ、観測(オブザーバビリティ)、サポートまで、仕事の全工程に及びます。試作品を渡して立ち去るようなことはしません。
SpiceWorxを未来へ
技術は新しく、つくる理由は変わらず。
SpiceWorxは、日本とフィリピンをつなぐ異文化コンサルティングとして始まりました。ルエルは、その次の章であるWebとAIのシステムへと舵を取りながら、彼とアビーが会社を築いた信念を守り続けています。技術よりもまず文化と信頼を。そして、人に使われてこそツールには意味がある、という信念です。
アビーを失っても、その信念は変わりませんでした。むしろ、より研ぎ澄まされました。アビーの夫として、そして娘ユキの父として、ルエルは今日も、会社の最初の20年を形づくったのと同じ、人への思いやりを持って会社を率いています。技術は新しくなりました。けれど、それをつくる理由は、同じままです。
仕事を離れて
バランス、忍耐、そして動じない心。
システムや画面から離れたルエルは、生涯を通じての武道家です。大学ではテコンドーの選手として競技し、フィリピンの武術である「アルニス」(棒術・刀術)を修め、2009年から現在に至るまで合気道を続けています。これらの武道に共通するものを、彼は仕事にも持ち込んでいます。バランス、忍耐、そしてプレッシャーの中でも平静を保つ習慣です。
プロフィール概要
- SpiceWorx Consultancy, Inc. 共同創業者 兼 AIシステムアーキテクト
- 産業R&D・Web・クラウド・AIにわたる25年以上の経験
- 専門:RAGシステム、LLMナレッジアシスタント、サーバーレスAWS、AI支援開発
- フィリピン登録電気技師(R.E.E.)
- 前職:住友重機械工業(日本)システムエンジニア(R&D)
- 所属:PSIA、IIEE
- 言語:英語(堪能)、フィリピノ語(母語)、日本語(JLPT N4相当)
- 電気工学学士、ネグロス・オクシデンタル大学レコレトス校